あの広岡監督が泣いた。何より怨敵巨人を倒しての優勝がうれしかったのだ。そのためにヤクルトを徹底した管理野球でまとめあげた。結果、球団創立29年目で初めてセリーグの頂点にたった。1番の新外国人ヒルトンは打ちに打って前半戦終了時に打率.351の大活躍で文字通りチームのけん引車として働いた。そしてこのヒルトンにつられるように他の打者も打ち、チーム打率は広島に次ぐ.279をマーク。そして最終戦の130試合目に完封されるまで129試合連続得点の日本新記録を樹立した。前半戦不調だった大杉も終わってみれば3割30本90打点をマーク。そして大砲マニエルも3割30本100打点をマーク。打だけでなく、投も獅子粉塵の活躍だ。エース松岡が16勝2セーブと終盤戦の抑えもこなした。左の安田も15勝。左右の両輪に加えてクセ玉の鈴木が13勝。井原が2ケタの10勝と続いた。シーズンMVPは首位打者こそ逃したがここ数年の打のリーダー若松が、沢村賞は松岡が堂々と受賞した。かっての弱いヤクルトがうそのようだ。 |